飲むお酢の効果について

健康


先日、スーパーで久々に”飲むお酢”を目にしました。しばらく飲んでおらず、味が恋しくなったこともあり、思わず買ってしまいました。
美味しかったのですが、ふと、飲むお酢って健康にいいと言われているもののどう良いのかはよく知らない、ということに気づきました。
そのため、今回は飲むお酢の効果について、まとめてみました。

まず、お酢で有名な”mizkan”のホームページを参照すると、お酢の効果には以下の4つが知られていることがわかりました。

血糖の改善
肥満や体脂肪の低減
血圧の改善
疲労感の軽減

mizkan 「酢の力」

それぞれに効果ついて、簡単にまとめてみました。

血糖の改善

まずは血糖の改善についてです。

mizkanのホームページからの引用ですが、健常女性12人を対象にした検討では、酢を摂取することで食後高血糖が改善することが示されています(下記グラフ)。

◆mizkan
https://www.mizkan.co.jp/health/sunochikara/blood-glucose-level

また、2型糖尿病患者を含む29名を対象にした検討では、標準食にリンゴ酢約60mlを追加したところ、空腹時血糖値が4%改善したことが報告されています。

Forouhar E, Sack P. Non-traditional therapies for diabetes: fact or fiction. J Community Hosp Intern Med Perspect. 2012;2(2):18447.

肥満や体脂肪の低減

次に肥満や体脂肪についての効果をお示しします。

mizkanのホームページによると、「お酢には、毎日継続的にとることで肥満気味の方の内臓脂肪を減少させる効果があるという論文が報告されています。」とのことです。

実際、2009年に日本人の肥満の方を対象に行われた研究では、1日あたり15mLまたは30mLのお酢を12週間摂取した場合、摂取しなかった場合と比べて体重・BMI・腹囲・内臓脂肪面積および中性脂肪が減少したことがわかりました。

Kondo T, et al. Vinegar intake reduces body weight, body fat mass, and serum triglyceride levels in obese Japanese subjects. Biosci Biotechnol Biochem. 2009;73(8):1837–1843.

血圧の改善

血圧改善効果についても、過去に報告がありました。

2022年に発表された論文では、お酢と血圧に関する過去のの7つの研究のデータが解析されています。まとめると、1日30mLの酢を継続摂取することで収縮期血圧が約3.3 mmHg、拡張期血圧が約3.3 mmHgそれぞれ有意に低下するようです。

Shahinfar H, et al. Dose-dependent effect of vinegar on blood pressure: A GRADE-assessed systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Complement Ther Med. 2022;71:102887.

疲労感の改善

疲労感の改善については、上の3つと違い数値で評価することが難しいので、個人差や主観によるところが大きいと思いましたがが、過去に報告もありました。

30~45歳の成人19人を対象とした検討では、黒酢を7日間摂取することで、運動30分後および就寝前の疲労感が軽減したようです。
※こちらの検討では、疲労感の指標としてVASスケール(Visual Analog Scale)というものを使用し定量化していました。

Inagaki S, et al. Effects of black vinegar beverage intake on exercise-induced fatigue in untrained healthy adults: a randomized, double-blind, placebo-controlled trial. J Phys Fitness Sports Med. 2020;9(3):115–125.

注意点

以上のように、お酢を摂取することで、さまざまに良い効果があり、科学的にも根拠があることがわかりましたが、何事も適量が大事というのが筆者の考えなので、過剰に摂取することのデメリットや注意点も調べてみました。

①胃腸や喉・食道への負担

酢は強い酸性の液体であることから、過剰または濃縮された状態で摂取すると胃腸を刺激します。お酢により胃内容物の排出が遅れ、これが胃もたれや悪心につながることもあるようです。
過去には、市販の飲む酢を十分に希釈せず毎日摂取していた15歳の少年が、食道の損傷をきたしたと報告されています。
そのため、胃炎・胃潰瘍、逆流性食道炎、消化管潰瘍などの持病がある方は、担当医と相談の上で摂取の是非を判断するか、摂取を控えたほうが安全です。

Chang J, et al. Corrosive esophageal injury due to a commercial vinegar beverage in an adolescent. Clin Endosc. 2020;53(3):366–369.

②歯への負担

お酢などの酸性度の高い飲食物は歯のエナメル質を溶かし、虫歯や知覚過敏のリスクを高めます。
過去の研究においては、8週間、食事と共に1日2回酢(1回あたり酢大さじ2をコップ1杯の水で希釈)を飲んだ群では、飲まなかった群に比べ歯の摩耗スコアが上昇したと報告されています。

Anderson S, et al. Evidence That Daily Vinegar Ingestion May Contribute to Erosive Tooth Wear in Adults. J Med Food. 2021;24(8):894–896. 

③低カリウム血症などの電解質バランスの異常

お酢の長期大量摂取により、低カリウム血症骨密度の低下をきたす可能性があります。
実際、28歳の女性が236mLのお酢を6年間毎日飲み、低カリウム血症と骨粗鬆症をきたしたという症例報告があります。

Imashi F et al. 7 Side Effects of Too Much Apple Cider Vinegar. NUTRITION. 2024

飲み方のコツ

以上の注意点を踏まえて、お酢を飲む際には「適切な希釈」「適切な」「飲むタイミング」に気をつけることが大事です。

原液で飲むと、先ほど書いたような身体への負担が強くなるため、商品のパッケージに書かれている通りに必ず希釈をしましょう。

また、1日に摂取するお酢は、15~30mL程度に留めましょう。
体への良い効果は今のところ、多くの検討で15~30mL程度で示されており、それ以上飲むことでさらに良い効果が得られるかについての研究結果は限定的でした。

飲むタイミングですが、空腹時は避ける方が無難です。胃が空の状態で酢を入れると、酸が直接胃壁を刺激して胸やけや胃痛、吐き気を誘発しやすくなりますので、食事中や食後に飲むようにしましょう。

また、歯への負担を軽減するために、お酢を飲んだ後はうがいをするか、水を一口飲んで口内に残った酸を洗い流すことも有効です。酸で軟らかくなったエナメル質を保護するため、酢を飲んだ直後の歯磨きは避け、少なくとも20~30分ほど間隔をあけてから歯磨きをするのが望ましいです。

Imashi F et al. 7 Side Effects of Too Much Apple Cider Vinegar. NUTRITION. 2024

まとめ

以上のように、お酢を飲むことで健康に良い影響があることが分かった一方で、飲み方に気をつけないと、思わぬ副作用を引き起こす可能性があることもわかりました。

個人的には、お酢の酸味やすっきりした味わいはすきなので、健康への影響も考え、15mL/日程度をしっかり希釈して、食後に飲む習慣を続けていきたいと思いました☺️

皆様もぜひ、飲み方には気をつけて、お酢を飲む習慣を作ってみてはいかがでしょうか。

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